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SOUND SHIFT · 音が弱まる・消える

音の脱落(エリジョン)

last night が「ラスナイト」、I don't know が「アイドンノウ」に聞こえる理由。

音の脱落とは

子音が3つ続く所で、真ん中の t や d が発音されなくなる音の変化です。 舌の動きを1つ省いて、次の語へすばやく移るために起きます。 last night・next week・don't know・found my のように、語の終わりの t・d が落ちる形がいちばんよく起き、 音シフトデコーダー(SSD)の図にも「t/d脱落」として出ます。

起きる条件
子音 + 語の終わりの /t/・/d/ + 子音で始まる語 → t・d が落ちる
起きないとき
  • t・d の前が母音のとき: let me・good morning の t・d は、落ちずに次の音に合わせて変わります(音の同化)。
  • 次の語が母音で始まるとき: kind of・last of の t・d は、落ちずに次の母音へつながります(kind of → カインダヴ)。
  • 次の語が you のとき: don't you・want you の t は、落ちずに you と混ざって「チュ」になります(ヨッド融合)。
gonna・wanna は別もの

going to → gonna、want to → wanna、probably → prolly のように語の形そのものが変わる言い方は、 規則で起きる脱落とは別に、くだけた決まった形として覚えます。音シフトデコーダーの図も、gonna・wanna の形までは出しません。

なぜ聞き取れないか
辞書で覚えた last は「ラスト」なので、耳は t を探します。見つからないと、last なのか lass なのか分からなくなります。 英語を話す人は、落ちた t・d を前後の語から補って聞いているので、音がなくても意味は通じます。 落ちやすい場所を知っておけば、聞き取りでも同じように補えるようになります。

実際の英文で見る

音シフトデコーダー(SSD)は、辞書の音から始めて、起きる変化を1つずつ足していきます。 触らなければ自動で進み、触ると止まります。図の読み方は 音シフトを図で読む へ。

Last night was fun. 昨夜は楽しかった。

last の s・t のあとに night の n が続き、子音が3つ並ぶ。真ん中の t が落ちて「ラスナイト」に。

See you next week. また来週。

next の t が、前の s と次の week の w にはさまれて落ちる。「ネクスウィーク」に近い。you も弱まって「ヤ」に。

I don't know. わからない。

don't の t が、前の n と次の know の n にはさまれて落ちる。2つの n がつながって「ドンノウ」に。

I found my keys. 鍵が見つかった。

found の d が、前の n と次の my の m にはさまれて落ちる。「ファウンマイ」に近い。t だけでなく d も落ちる。

よく出る語句

カタカナは聞こえ方の目安です(話す人や速さで変わります)。

  • last nightラスナイトt が落ちる
  • next weekネクスウィークt が落ちる
  • next doorネクスドアt が落ちる
  • must beマスビーt が落ちる
  • just nowジャスナウt が落ちる
  • left myレフマイt が落ちる
  • don't knowドンノウt が落ちる
  • hand meハンミーd が落ちる
  • found myファウンマイd が落ちる

練習のしかた

  1. 聞く: 上の例文の図を「t/d脱落」の段まで進めて、どの t・d が落ちるかを確かめてから、「ネイティブの音」で聞きます。
  2. 言う: 落ちる t・d は、言おうとしなくてかまいません。last night なら「ラス」から、すぐに night の n へ移ります。
  3. 補って聞く: 聞き取りで t・d が聞こえなくても、前後の語から「last か lass か」を決めます。多くは文の意味ですぐに決まります。

自分の英文でも見てみる

会話で使いたい一文を貼ると、どこで音が変わるかを、この図と同じ形で1語ずつ確かめられます。