SOUND SHIFT · アメリカ英語
ダークL(暗いL)
feel が「フィーウ」、milk が「ミウク」、call が「コーウ」に聞こえる理由。
ダークLとは
音節の終わりの l が、舌の奥を持ち上げた暗い音 [ɫ] になり、「ウ」や「オ」に近く聞こえる変化です。 feel・call のように語の最後にある l と、milk・help のように同じ語の中で子音の前にある l で起きます。 like・love のように母音の前にある l は「明るいL」で、舌先を上の歯ぐきにつけた、いわゆる L の音のままです。
起きる条件
語の最後の /l/、または 同じ語の中で子音の前の /l/ → 暗い [ɫ]
起きないとき
- 母音の前の l: like・love・later・really の l は、明るいLのままです。
- 語尾がついて母音が続くとき: feel は「フィーウ」でも、feeling は l が次の母音へ移るので「フィーリング」に近くなります。
なぜ聞き取れないか
日本語の「ラ行」は舌先で軽くはじく音で、英語の l とも r とも違います。特にダークLは舌の奥を持ち上げるので、「ル」ではなく「ウ」に近く聞こえます。
「フィール」「ピープル」と覚えている耳には、「フィーウ」「ピーポー」が同じ語だと分かりません。
実際の英文で見る
音シフトデコーダー(SSD)は、辞書の音から始めて、起きる変化を1つずつ足していきます。 触らなければ自動で進み、触ると止まります。図の読み方は 音シフトを図で読む へ。
I'll call you later.
あとで電話するね。
I'll と call の l は語の最後なので、暗い [ɫ] に。「アイウ コーウ」に近い。later の l は母音の前なので、明るいLのまま。
Help yourself.
ご自由にどうぞ。
help の l(p の前)と yourself の l(f の前)は、同じ語の中で子音の前なので暗い [ɫ] に。「ヘウプ ヨーセウフ」に近い。
Feel free to ask.
遠慮なく聞いてください。
feel の l は語の最後なので、暗い [ɫ] に。「フィーウ フリー」に近い。to も弱まって「タ」に。
It's a small world.
世間は狭いね。
small の l(語の最後)と world の l(d の前)が暗い [ɫ] に。world は r のすぐあとに暗い l が続くので、「ワールド」より「ワーウド」に近く聞こえる。
よく出る語
カタカナは聞こえ方の目安です(話す人や速さで変わります)。
- feelフィーウ語の最後
- callコーウ語の最後
- allオーウ語の最後
- peopleピーポー語の最後
- milkミウク子音の前
- helpヘウプ子音の前
- worldワーウド子音の前
- alwaysオーウウェイズ子音の前
練習のしかた
- 聞く: 上の例文の図を「ダークL」の段まで進めて、どの l が暗くなるかを確かめてから、「ネイティブの音」で聞きます。
- 言う: 舌の奥を少し持ち上げたまま、「ウ」と言うつもりで l を言います。舌先は上の歯ぐきに軽くつけたままでかまいません(速い会話では舌先が離れて、さらに「ウ」に近くなることもあります)。
- 明るいLと比べる: like(明るい)と feel(暗い)、feel と feeling を続けて言い、舌の奥の位置が変わるのを確かめます。
関連する音シフト
自分の英文でも見てみる
会話で使いたい一文を貼ると、どこで音が変わるかを、この図と同じ形で1語ずつ確かめられます。